スロヴァニア

スロヴェニア行きを決めたのは、私じゃない。初めてのところへ一緒に行くのは楽しい。一人がすでに行ったことある場所だと、一人がシラケるから。

ミラノの空港で待ち合わせをして、アバーノの温泉地で数日過ごした後、車でイタリアを抜けた。

最後のイタリアの都市、トリエスタを抜けると、そこはスロヴァニアだった。山道をずっと登ったり降ったり。滞在したのは、モンテローゼの温泉リゾートだったけれど、散歩には、ピランへ行った。ヴェネツィアを真似て造った完璧にイタリア式の街だった。

後日、首都のリュブリアナへ行ったけれど、そこは、ハプスブルクのオーストリアの街そのものだった。結局、スロヴァニアって、なんだろう。言葉は、思い切りスラブ語なのに、文化はイタリア風とオーストリア風。実に面白い。

この人たちの平均収入にしては、物価がものすごく高い。どうやって、暮らしているのだろう。

帰りに再びアバーノへ行ったけれど、前のホテルと違うところ。今度のホテルも温泉があったけれど、狭かった代わりに、食事がものすごく美味しかった。超一級品。それに比べるとスロヴァニアの5つ星の食事は大したことなかったけれど、温泉プール施設が素晴らしかったから、この勝負、おあいこ。

それにしても、金髪の自分はみっともない。なんでこんな頭していたのだろう。染めて、パーマかけて。髪の毛がさぞかし痛んだことだろう。もう、やらない、こういう頭。

男を振り切って、一人で鍾乳洞へ行けばよかったと後悔している。一緒にいて退屈するより、一人で多くを見た方が、人生勝ちだと思う。スイスのハイジの村での、ミューカルショーしかり。私はリラックスリゾートいらない。観光した方が楽しいから。見聞を広げるのが、観光だから、ゆっくりしなくていいの。